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ここまでして肝心の受信性能はどうなんだ!?と聞かれると、答えにくいのも正直なところなのです。
確かに地元局は何の問題もなく受信できました。

しかし恐らくこれはP−20でもそんなに変わらないでしょう。

本来ならば、P−20とM260を並べて同じ放送局を受信しながら聞き比べれば差が出るんでしょうけど、僕はラジオの受信性能のテストのためにツーリングに行っているわけではありませんので(笑)、さすがにそこまではしませんでした。

ただし屈斜路湖のキャンプ場で、夜間ではありますが「CBCドラゴンズナイター」が割りと鮮明に受信できたことは書き記しておきます。北海道では日ハム戦しか放送していませんでしたので、これはちょっと感動的でありました。

さて、実用上でも所有感でも何の問題もないM260で、「旅に持っていくラジオ」について万事OK!とは当然の如くまいりません。
僕は「ラジオ」というこの古臭くて可愛らしい機械にすっかりヤラれてしまったのです。

したがって今回のお話は「旅に持っていくラジオを巡る旅」のほんの入り口に過ぎないのですが、続きはまた次回。
SONY
 ICF−M260
 
   デジタル選局で、合計15局のプリセット
(AM10局、FM5局)が可能。
10cmのバーアンテナ装備で
受信感度に定評あり。音質も高評価。
実勢価格:¥5,500 
PANASONIC
RF−P150 
  アナログ選局ながら、M260と同じく
10cmのバーアンテナ装備で感度には高評価。
AC電源も使用可能なところは高ポイントか? 
 実勢価格¥3、800
しかしある時急にこの「ツーリングに持って行くラジオ」というものに拘ってみたくなったのです。
悪い癖だとお思いでしょうが、そもそも僕等世代は「BCLブーム直球世代」で、「スカイセンサー」とか「クーガ」とかそんな単語を聞いただけで遠い目になってしまうようなところがございまして、「ラジオ」という機械には並以上の思い入れというものがあるんですよね。

さて、早速家電屋さんでカタログを貰い、ネットなどを彷徨ってみて一つ気がついたことがありました。

ラジオという電化製品は、大雑把に言ってしまうと1980年代でその技術的進歩をほとんど終えていて、「半年経てばただの箱」というデジタル家電の慌しいサイクルとは対極にある存在だということですね。

ですから、いわゆる「往年の名機」と言われる機種が案外普通に店頭で手に入ってしまいます。
さすがにICF−5900(スカイセンサー5900!)くらいのモデルになるとプレミアがついていますが、遠距離受信の名機と言われるSONYのICF−EX5などは1985年の発売開始以来ほとんどその姿を変えることなく、カタログにラインナップされています

さぁこういう環境が僕の偏狭な物欲に火をつけてしまいました(笑)。

まずは「量産普及モデル以上の上位機種になるとどの程度受信性能は上がるのか?」ということをテーマとしましたので、その辺りの機種で絞り込んでいきましょう。

こんな時はつくづくネットの世の中になって良かったなぁと心底思います。
世の中にはあらゆるジャンルにその道のマニアがいて、コレクションやノウハウなどを積極的に公開しています。
案の定AMラジオにもそんなマニアがたくさん存在していて、機種の絞込みには不自由しませんでした。
この年のツーリングの前に、北海道で受信可能な
ラジオ局の全エリアでの周波数を書き写していきました。
時々自分でも自分がマメなのかズボラなのか分からなくなります
めでたく我が家にやってきたM260とP20の大きさ比較。
一回りM260の方が大きいですね。
これで一件落着・・・といかないのがこのコーナーの醍醐味ですね。

前述したようにこのM260はデジタルチューニングなのですが、デジタルチューニングのメリットとしては以下の点が挙げられますね。

○いちいち聞きたい局を探さなくてもあらかじめプリセットしておけば一発で選局できる

○デジタルなので一度選局してしまえばチューニングがズレることがない。

これは便利なようで案外やっかいなんですよ。
と言うのも、このM260はデジタルチューニングではありますが、自動で受信可能な放送局を探し出す「オートスキャン機能」は装備されていないんですね。
オートスキャン機能は大抵のカーラジオには装備されていますのでイメージし易いと思うのですが、知らない土地へ行って「この辺りで受信できるAM放送局ないかな〜」とボタンを長押しすると、自動的に受信可能な放送局を探し出してくれるじゃないですか。

あの機能のことですね。

あの機能が付加されていないということはですね。
地元じゃないところへ行って、その土地で聞けるラジオ局を探し出す労力はアナログ方式と一緒なんですよね。
いや・・・むしろ9MHzづつ受信周波数をずらしながら検知していくよりも、同調インジゲーターを頼りにアナログダイヤルをクリクリと回していく方がよっぽど便利で合理的なんじゃないかと・・・

こんなこと言うと「なんだP−20の方がかえっていいんじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、そんな声は一切黙殺いたします(笑)。

趣味のグッズを楽しむためならば、僕は努力を惜しまないのです。

そこで僕はツーリング前に、北海道全域の受信可能なラジオ局と、そのそれぞれのエリアでの周波数を全てメモ帳に写し取りました。
こうすれば旅先でそのエリアの周波数をプリセットしてしまえばいちいち選局する手間も省けるってものなのです!

このエネルギーとマメさを仕事に(以下略・・

色々と比較検討した結果、次に選ぶべきモデルとして上の二機種検討対象としました。

どちらも受信感度、音質ともに高評価を博しています。
両モデルともにそれまで使っていたP−20よりは一回りサイズが大きいのですが、ザッパに言ってしまえばAMラジオの受信感度というのは内臓バーアンテナの長さに規定され、音質もスピーカーのサイズに左右されますのでこれはいたしかたない部分ではあります。

どちらもネット上での評価は甲乙つけ難いものがあったのですが、せっかく買い換えるのならば今までと違う「デジタルチューニング方式」に魅力を感じたのと、この黒くシンプルなボディが何とも僕好みで結局SONYのM260に軍配が上がりました。

しかし問題が一つありました(こればっかりだなwww)。

実は僕はその年の北海道ツーリングを間近に控えていたのです。
AMポータブルラジオの需要というものを考えた時に、¥5000の携帯ラジオを店頭に在庫しておけというのも酷な話なのは分かっているのですが、近所の家電屋さんを虱潰しに回っても、どこにもこのM260の在庫がありません。

頼みのネット通販も、お盆時期ということもあって、在庫がある店に頼んでも僕の出発の日に間に合いません。

なんでそんなに直前になってバタバタ捜しだすんだ?と問い詰められても、夏休みの宿題を8月30日から手をつけていた僕には無用の説教というものです。

さぁ困った・・・
そこで僕は電話帳やネットで愛知県の家電屋さんという家電屋さんをリストアップし、片っ端から電話をかけ、「在庫があるかどうか?」と「代引き通販で北海道行きの日までに手配可能か?」ということを聞いて回りました。

このエネルギーとマメさを仕事に発揮していたらさぞかし僕は今頃大金持ちになっていることでしょう。

なんとか無事に岡崎のお店で在庫を見つけ、めでたく僕の手元に新しいラジオがやってきました。
長く愛用していたSONYのICF−P20。
どこの家電量販店でも¥1980くらいで売られている普及品です。

本当にシンプルでどうってことのない造りですが
この価格でこの基本性能のものが造れるってところが
さすがSONYだなぁ・・・と後に感心しました
本来ならば「ランタン選びの迷宮」が先にくるのが順当かとは思うのですが、「ランタン選びの旅」は本当に苦難に満ちていて、書くのにエネルギーがいるんですよ・・
そこで目先を変えて、旅に持っていくアイテムとしてのラジオについて取り上げてみましょう。こっちは書いていて楽しいばっかりですから。

さて、平日が休みのせいか友達がいないせいか(多分後者です・・メソメソ)、僕のツーリングはソロが多いのですが、ソロで泊りがけ・・・しかもキャンプツーリングですと夜の時間というのは案外長いものです。

テントの中で一人過ごす時間はけっこういいものですけど、ただゴロゴロしているだけじゃさすがに時間を持て余しますで、ソロツーリングの時はいつからか文庫本とラジオは必ず持ち歩くようになりました。

他に誰もいないような山中のキャンプ地で焚き火をかき回しながらチビチビお酒を飲んでいると、ラジオからふと聞こえてくる古典落語や朗読・・・こんな時間はソロキャンプならではの贅沢なものですよね。

しかしラジオそのものは特に考えもなしに、家電量販店で透明のパッケージに入ってぶら下がって売っていた安物を長年使用してきました。
SONYのICF−P20という機種で、AM・FM2バンド、アナログチューニング、ボリューム兼スイッチの他はチューニングダイヤルと同調インジゲーターのみという非常にシンプルな造りです。
価格も確か¥1980くらいだったと記憶しています。

特にこれで不満もありませんでしたし、そもそも山の中のキャンプ地ですとクリアに聞こえるのはNHKくらいなものです。ラジオなんて何だって同じだろう・・・というのが正直なところでした。

声は電波に乗って! (旅に持っていく)ラジオ選びの迷宮 その1